「プール行きたくない…」朝、玄関でしゃがみ込んでしまう我が子。幼稚園のプールが始まる季節、行き渋りに悩むママは10人中7人くらいいたりします。「楽しいはずなのに、なんでうちの子だけ」と焦って、つい強い口調になってしまう。そんな朝が続くと、本当にしんどいですよね。
実はこのプール行きたくないという気持ち、無理に押し切るほど長引きやすかったりするんです。逆に、理由に合った声かけをひとつ変えるだけで、すっと足が前に出る子もたくさんいます。
こんにちは。元保育士で、今は5歳の息子と3歳の娘を育てている山本なつきです。保育園で200人以上の子のプール指導を見てきましたが、自分の息子が「幼稚園のプール行きたくない」と泣いた朝は、正直どうしていいか分からず固まってしまいました。専門家でも、我が子のことになると慌ててしまうんですよね。
この記事では、子どもがプールを嫌がる理由別に、今朝から使える声かけを7例ご紹介します。読み終わるころには「うちの子にはこれを言ってみよう」が見つかるはずです。
子どもがプールを嫌がる主な理由

「プール行きたくない」のひと言の裏には、子どもなりの理由がちゃんと隠れています。ここを取り違えると、せっかくの声かけが空振りしちゃうんですよね。まずは、幼稚園のプールを嫌がる子に多い理由を整理してみましょう。
水や顔への水しぶきが怖い
いちばん多いのが、これです。顔に水がかかる感覚が苦手な子は本当にたくさんいます。大人にとっては「ちょっと濡れるだけ」でも、子どもにとっては息ができなくなるような怖さだったりするんです。
特に、お風呂でシャンプーのときに大泣きするタイプの子は、プールでも同じ恐怖を感じやすい傾向があります。これは怖がりだからではなく、感覚がまだ育っている途中というだけ。叱る理由にはならないんですね。
「水が怖いなんておかしい」と感じる必要は全くありません。むしろ、危険を察知できる感覚が育っている証拠でもあったりします。まずは「水、ちょっと怖いんだね」と、その気持ちごと受け止めてあげることが第一歩です。
着替えやプールの準備が負担になっている
意外と見落とされがちなのが、プールそのものではなく準備のハードルです。水着に着替える、帽子をかぶる、みんなの前で裸になる。こうした一連の流れが、子どもには大きな負担になっていたりします。
「裸を見られるのが恥ずかしい」「水着が肌にぴったりして気持ち悪い」。言葉にできないだけで、こうした小さな違和感が積み重なって「行きたくない」になっているケースは多いんです。
うちの息子も、実は水そのものより「水着のチクチクが嫌」が本当の理由でした。子どもは原因をうまく説明できないので、大人が一緒に探してあげる必要があるんですね。
友だちや先生との関わりに不安がある
プールの時間は、いつもの教室と違う雰囲気になりがちです。大きな声・水の音・はしゃぐ友だち。にぎやかな環境が苦手な子は、それだけで疲れてしまいます。
「お友だちに水をかけられて嫌だった」「先生に顔つけを促されてプレッシャーだった」。こうした過去の小さな出来事が、行き渋りの引き金になっていることもあったりするんです。プールという活動だけでなく、その場の人間関係に目を向けてみると、本当の理由が見えてくることがあります。
無理に行かせない方がいいケース

「行きたくない」と言われても、つい「頑張って行こう」と背中を押したくなりますよね。でも、押してはいけないサインが出ているときもあるんです。ここを見極められると、声かけの方向がぶれなくなります。
体調や情緒のサインが出ているとき
朝から顔色が悪い・お腹が痛いと言う・いつもより甘えが強い。こうした体や心のサインが出ているときは、プールを無理強いしない方がいいケースです。
プールは体力を使う活動なので、ちょっとした疲れや寝不足が「行きたくない」として出てくることがよくあります。前日の夜、なかなか寝つけなかった日の翌朝は要注意です。睡眠が足りていないと、朝の機嫌や踏ん張りが効かなくなるんですよね。夜の睡眠リズムが気になる方は、ねんねガイドものぞいてみてください。
「行きたくない」が毎回ではなく、その日だけ・体調と一緒に出ているなら、体や心からのSOSかもしれません。お休みする勇気も、立派な選択です。
恐怖でパニックになってしまうとき
水に近づくだけで泣き叫ぶ・震える・過呼吸のようになる。ここまで強い反応が出ているときは、無理に水に入れるのは逆効果です。
恐怖がピークの状態で無理やり体験させると、「プール=怖い場所」という記憶がより強く焼きついてしまいます。これが翌年まで尾を引くことも、決して珍しくないんです。
こういうときは、まず安心させることが最優先。先生と相談して「今日は見学」「足だけ水に浸ける」など、ステップを思いきり小さくしてあげましょう。急がば回れ、なんですね。
理由別の声かけ例

ここからが本題です。プール行きたくないという気持ちに、理由別の声かけを7例お届けします。大切なのは、否定から入らないこと。まず気持ちを受け止めてから、そっと背中に手を添えるイメージです。
「みんな行ってるでしょ」「そんなこと言わないの」と気持ちを否定して、無理やり送り出す。これだと、子どもは「分かってもらえない」と心を閉ざしてしまいます。
「プール、ちょっと嫌なんだね」とまず受け止める。気持ちを言葉にしてもらえると、子どもは安心して次の一歩を踏み出しやすくなります。
「水が怖い子」への声かけ3例
水しぶきや顔つけが怖い子には、「やらなくていい」と逃げ道を用意する声かけが効きます。逃げ道があると、かえって安心して挑戦できたりするんですね。
① 「顔つけはしなくていいよ。足だけバシャバシャしてこよ」
ゴールを思いきり下げてあげる声かけです。「全部やらなくていい」と分かると、心のハードルがぐっと下がります。
② 「水が顔にかかったら、こうやって拭けば大丈夫だよ」
怖さの正体は「対処できない不安」だったりします。タオルで拭くしぐさを一緒にやって見せると、安心材料になります。
③ 「ママもね、小さいころプール怖かったんだ」
「怖いのは自分だけじゃない」と思えると、子どもはぐっと楽になります。親の弱さを見せるのは、立派な声かけのひとつなんです。
「準備が嫌な子」への声かけ2例
着替えや水着が負担な子には、具体的に楽しみを足してあげる声かけが向いています。
④ 「水着、自分で選んだやつだもんね。今日デビューしてみる?」
準備そのものをちょっとした特別なイベントに変える言い回しです。子どもが選んだ水着やタオルがあると、気持ちが前向きになりやすいんですね。
⑤ 「お着替え、ママと競争しよっか。どっちが早いかな」
負担に感じる準備を遊びに変えてしまう作戦です。「やらなきゃ」が「やってみたい」に変わると、足取りが軽くなります。
「不安が強い子」への声かけ2例
友だちや環境への不安が強い子には、戻れる場所を約束する声かけが安心につながります。声かけのコツをもっと知りたい方は、怒鳴らずに伝える叱り方の記事もあわせて読んでみてくださいね。
⑥ 「嫌になったら、先生のところに行っていいんだよ」
「いつでも逃げていい」という安心が、かえって挑戦する勇気をくれます。出口を示してあげるのがコツです。
⑦ 「帰ってきたら、今日あったこと聞かせてね」
プールの後に「楽しみ」を用意する声かけです。終わった後の小さなご褒美が、今日一日の支えになったりします。お子さんの話をじっくり聞く姿勢は、話の聞き方の記事でも詳しくお伝えしています。
朝の登園前にできる準備

声かけと同じくらい大切なのが、朝の準備です。バタバタした朝ほど、子どもの不安は膨らみやすかったりします。前の晩と当日の朝、ほんの少し工夫するだけで、行き渋りはぐっと減らせるんですよ。
前日の夜にできる声かけと準備
行き渋りは、当日の朝に始まっているわけではありません。多くの場合、前の晩から不安が育っているんです。だからこそ、夜のうちにできることがあります。
寝る前に「明日プールだね。何して遊ぼっか」と楽しいイメージを一緒に描くのがおすすめです。水着やタオルを枕元に並べて、自分で準備する時間を作ってあげるのも効果的だったりします。
「明日も泣くかな」と親が不安そうにしていると、それは子どもに伝わってしまいます。まずは大人が「大丈夫」と構えること。これが、いちばんの準備かもしれません。
朝の余裕をつくる時間の使い方
朝、時間に追われていると、つい「早くして」が口グセになってしまいますよね。でも、急かされるほど子どもの足は止まってしまうもの。いつもより10分だけ早起きするだけで、朝の空気がガラッと変わります。
余裕があれば、玄関を出る前に「今日も楽しんでおいで」とぎゅっと抱きしめる時間が作れます。この小さなスキンシップが、不安な気持ちにそっとふたをしてくれるんです。
朝の行き渋りは、季節の変わり目や連休明けに増えやすい傾向があります。同じ時期に悩むママはたくさんいるので、「うちの子だけ」と気負わなくて大丈夫ですよ。
梅雨どきや夏のはじめは、ただでさえ朝がぐずりやすい時期です。プールに限らない行き渋り全般のコツは、行き渋りの朝を乗り切る声かけの記事でもまとめています。
先生への相談ポイント

おうちでの声かけと並行して、幼稚園の先生に相談することもとても大切です。先生はプールでの我が子の様子を、いちばん近くで見てくれている存在。家庭と園が同じ方向を向くだけで、子どもはずっと安心できるんですよ。
家庭での様子を具体的に伝える
相談するときは、「プールを嫌がります」だけだと、先生も対応しづらかったりします。いつ・どんな様子で・何を言っているかを具体的に伝えると、ぐっと話が前に進みます。
たとえば「顔に水がかかるのが怖いみたいです」「お着替えで時間がかかって焦っているようです」と伝えれば、先生も園での声かけを合わせやすくなります。家庭で見つけた「本当の理由」を共有することが、何よりのヒントになるんですね。
園でできる配慮をお願いする
遠慮しがちですが、具体的な配慮をお願いしていいんです。「顔つけは無理にさせないでほしい」「最初は見学から始めたい」。こうしたお願いは、わがままではありません。
多くの先生は、子どもの「できた」を一緒に喜びたいと思っています。「家ではこう声をかけています」と共有すれば、園でも同じ言葉で支えてもらえることもあったりします。親と先生はチームです。一人で抱え込まず、どんどん頼っていきましょう。
まとめ
「プール行きたくない」という小さなSOSは、ちゃんと理由を聞いてあげれば、必ず糸口が見つかります。無理に押し切るより、その子に合った声かけをひとつ選ぶ。それだけで、明日の朝の空気は変わっていきます。
- まず「嫌なんだね」と気持ちを受け止めてから声をかける
- 水が怖い子には「顔つけしなくていい」と逃げ道を用意する
- 準備が嫌な子には遊びや楽しみを足してハードルを下げる
- 体調不良やパニックのサインがあるときは無理に行かせない
- 前日の夜と朝の10分の余裕で不安はぐっと減らせる
- 家庭で見つけた「本当の理由」を先生に具体的に共有する
子育てに正解はありません。でも、その子に合った関わり方は必ずあります。プールが好きになるかどうかより、「困ったとき、ママは味方でいてくれる」と伝わることが、いちばんの宝物だったりするんです。
あなたとお子さんの朝が、少しでも笑顔で始まりますように。今日も本当に、おつかれさまです。
夏は、きょうだいで過ごす時間が増えてけんかも起きやすい季節。あわせて夏休みの兄弟げんかを減らす声かけ6選も読んでおくと、夏の「もう疲れた…」がぐっとラクになりますよ。
うちの子は、なぜ言うことを聞いてくれないの?
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