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兄弟げんかにもう疲れたママへ。仲裁がうまくいく声かけ5つのステップ

兄弟げんかにもう疲れたママへ。仲裁がうまくいく声かけ5つのステップ シーン別の声かけ

「ママー!おにいちゃんがたたいた!」
その声が聞こえた瞬間、心臓がきゅっとなりませんか。

おもちゃの取り合い、順番のゆずり合い、ちょっとした一言。
気づけば毎日のように勃発する兄弟げんかに、もうヘトヘト…という方は本当に多いです。実際、わたしのまわりでも「一日に5回くらいは仲裁してる」なんてママがほとんどだったりします。

こんにちは。元保育士で、らいおん型の息子(5歳)とこあら型の娘(3歳)を育てているなつきです。
現場で200人以上の子どもを見てきたのに、いざ自分の子どもたちが取っ組み合いを始めると、つい「いいかげんにして!」と怒鳴ってしまっていました。保育のプロなのに、です(笑)。

でも、ある対応を変えてから、わが家のけんかは「親が裁判官になる地獄」から「子ども同士が解決する練習の場」に変わっていきました。
この記事では、専門用語ゼロで、今日から使える兄弟げんかへの声かけを5つのステップでお伝えしますね。

毎日のけんかにイライラしてしまう気持ちは、けっして悪いことじゃありません。むしろ、ちゃんと向き合おうとしている証拠です。ここで紹介する声かけは、子どもへの正しい叱り方5つのステップとも地続きなので、叱り方に悩んでいる方は合わせて読むとより腑に落ちると思います。

兄弟げんかにイライラするのは、あなたが優しいから

兄弟げんかにイライラするのは、あなたが優しいから

まず最初にお伝えしたいことがあります。
けんかのたびにイライラしてしまう自分を、責めないでください。

「またか…」とうんざりするのは当たり前

朝の支度中、夕飯の用意中、やっと座れた休憩中。
そういう「ここで揉めないで」というタイミングに限って、けんかは起きたりします。これはもう、子育てあるあるを超えて子育ての宿命みたいなものです。

疲れているときに「ぎゃー!」と泣き声が重なると、誰だってうんざりします。
「なんでうちの子はこんなに仲が悪いんだろう」
「もっと優しい兄弟だったらよかったのに」
そんなふうに思ってしまう日もありますよね。

でも、それはあなたの子育てが間違っているからでも、子どもの性格が悪いからでもありません。兄弟げんかは、子どもが育っている証拠なんです。むしろ、まったくけんかをしない兄弟のほうが、心理学的には少しめずらしかったりします。

けんかは「悪いこと」じゃなく「学びの場」

保育士時代、先輩からこう言われたことがあります。
「子ども同士のけんかは、社会勉強の最高の教材だよ」と。

当時はピンときませんでした。でも今ならよくわかります。
けんかを通して、子どもはこんなにたくさんのことを学んでいます。

・自分の気持ちを言葉にする力
・相手にも気持ちがあると気づく力
・どこまで主張して、どこで折り合うかという力
・仲直りという、人間関係でいちばん大事な技術

これって、大人になってからも使うスキルばかりですよね。
つまり兄弟げんかは、おうちの中でできる人間関係の練習なんです。そう思えると、「またか」が「お、また練習してるな」に少しだけ変わったりします。

豆知識

けんかが多い時期はだいたい2〜6歳ごろ。自分の「やりたい」がはっきりしてくる一方で、言葉で伝える力がまだ追いついていないため、手や声が先に出やすいんです。成長とともに必ず落ち着いていきます。

つい言ってしまうNGな仲裁。実は逆効果かもしれません

つい言ってしまうNGな仲裁。実は逆効果かもしれません

では、ここからが本題です。
けんかの仲裁って、よかれと思ってやっていることが、実は火に油だったりすることが多いんです。わたし自身、保育のプロを名乗りながら、しっかりやらかしていました。

やりがちな「どっちが悪いの?」という裁判

けんかが起きると、つい言ってしまいませんか。
「で、どっちが先に手を出したの?」

気持ちはすごくわかります。原因をはっきりさせて、悪いほうに謝らせれば、丸くおさまる気がしますよね。
でも、これが意外と落とし穴だったりします。

✕ NGな例

「どっちが悪いの?」「お兄ちゃんなんだから我慢しなさい」「もう二人とも遊ばない!」
→ 子どもは「裁かれている」と感じて、自分を守るために嘘をついたり、相手のせいにしたりします。我慢させられた上の子は不満をため、下の子は「泣けば勝てる」と学んでしまう。けんかの根っこは解決しないままです。

◎ 正しい例

「そっか、二人とも使いたかったんだね」と、まず両方の気持ちをそのまま受けとめる。
→ どちらが正しいかをジャッジしない。子どもは「わかってもらえた」と安心して、はじめて相手の話を聞ける状態になります。仲裁のスタートは、勝ち負けを決めることではなく、両方の気持ちをそろえることなんです。

「お兄ちゃんなんだから」が生む我慢グセ

これもつい口から出てしまう言葉ですよね。
「あなたお兄ちゃんでしょ、ゆずってあげなさい」

でも、上の子からすると、これはかなり理不尽に聞こえていたりします。
「生まれた順番が早かっただけで、なんでいつもわたしが我慢なの?」と。

実際、わが家の息子も一時期これで爆発しました。
「ぼくだってまだ5歳なのに!」と泣かれて、ハッとしたんです。お兄ちゃん・お姉ちゃんも、まだまだ甘えたい子どもなんですよね。年齢で役割を押しつけてしまうと、「自分の気持ちは後回しにされる」という感覚がだんだん根づいてしまいます。これは声かけ全般に通じる話で、年齢でくくらない関わり方が大切になってきます。言葉がけが伝わらないと感じたときのコツも、同じ目線で書いているので参考になるはずです。

ポイント

仲裁のゴールは「どちらかを悪者にすること」ではなく「二人が自分で折り合う力を育てること」。親が裁判官をやめるだけで、けんかの空気はぐっとやわらかくなります。

今日から使える、兄弟げんかへの声かけ5つのステップ

今日から使える、兄弟げんかへの声かけ5つのステップ

お待たせしました。ここからが、いちばんお伝えしたかったところです。
けんかが起きたときの声かけを、5つのステップにまとめました。難しいことは一つもありません。今夜のけんかから、ひとつずつ試してみてくださいね。

ステップ1・まずは安全だけ確保して、深呼吸

最初にやることは、ジャッジでも説教でもありません。
「叩く・噛む・物を投げる」など、ケガにつながる行動だけを止めることです。

「叩くのはストップ。痛いことはしないよ」
これだけ、落ち着いた低めの声で伝えます。

そして、ここで親も一回だけ深呼吸。
正直、これがいちばん難しかったりします(笑)。でも、親がカッとなって参戦すると、けんかは三つ巴になって余計こじれます。まずは安全のラインだけ引いて、自分の心拍を落ち着けるのが先決です。

ステップ2・両方の気持ちを「実況中継」する

次に、どちらの味方もせず、見たままを言葉にしてあげます。
サッカーの実況みたいなイメージです。

「お兄ちゃんは青い電車を使いたかったんだね。
妹ちゃんも、その電車がよかったんだね。
二人とも同じのがほしかったんだ」

こうやってそれぞれの気持ちを声に出してあげるだけで、子どもは「自分の言い分はちゃんと聞いてもらえた」と感じます。まだ言葉が上手じゃない下の子も、「これがほしかったんだね」と代弁してもらえると、ぐっと落ち着いたりします。

ステップ3・正解を言わず「どうしたらいい?」と聞く

ここがいちばんの勝負どころです。
つい「順番こにしなさい」と正解を渡したくなりますが、グッとこらえます。

かわりに、こう聞いてみてください。
「二人とも使いたいよね。じゃあ、どうしたらいいと思う?」

最初は「えー…」とかたまるかもしれません。それでいいんです。
少し待つと、「じゃあ10数えたら交代する」なんて、子どもなりの作戦が出てきたりします。親が出した答えより、自分で決めたルールのほうが子どもは断然守ります。これは子どもが動かないときの声かけと同じで、「指示」より「問いかけ」のほうが子どもは動くんです。

ステップ4・解決できたら、すかさず認める

子どもたちが自分たちで折り合えたら、ここを絶対に見逃さないでください。
「自分で解決できたね」を、その場でしっかり伝えます。

「すごい、二人で順番決められたんだ。
ケンカしても、ちゃんと仲直りできたね」

この「解決できた経験」をほめる声かけが、次のけんかをぐっと減らします。子どもは「自分たちで解決するといいことがある」と学ぶからです。ほめ方そのものに自信がない方は、自己肯定感が育つほめ言葉も合わせて読んでみてください。

ステップ5・落ち着いてから、ふりかえりの時間を持つ

けんかの真っ最中に長い説教をしても、子どもの耳には入りません。
だからお説教は「あと」です。お風呂や寝る前など、二人とも落ち着いているときに、さらっと振り返ります。

「さっき電車のことでケンカしたね。
あのとき、どんな気持ちだった?」

責めるのではなく、気持ちを言葉にする練習だと思ってください。
「ほんとはかしてあげたかった」なんて本音がポロッと出てくることもあって、こっちが泣きそうになったりします(笑)。この積み重ねが、子どもの「気持ちを言葉にする力」を育てていきます。

兄弟げんかへの声かけ5つのステップ
  1. まずは安全だけ確保して、親も深呼吸
  2. どちらの味方もせず、両方の気持ちを実況中継する
  3. 正解を渡さず「どうしたらいい?」と問いかける
  4. 自分たちで解決できたら、すかさず認めてほめる
  5. 落ち着いてから、気持ちをふりかえる時間を持つ

それでも毎日けんか…そんなときに見直したい3つのこと

それでも毎日けんか…そんなときに見直したい3つのこと

「ステップは分かったけど、それでもうちは一日中けんかしてる…」
そんな日もありますよね。よくわかります。声かけだけではどうにもならないとき、ちょっと背景を見直すと楽になることがあります。

けんかが増えるのは「かまってサイン」のことも

意外かもしれませんが、けんかが急に増えたときは「もっとわたしを見て」のサインだったりします。下の子が生まれたあとや、親が忙しい時期に多いんです。

けんかをすると、親が必ず飛んできてくれますよね。
子どもにとっては、それも立派な「かまってもらう手段」になっていることがあります。叱られてでも注目してほしい、という心理です。

もし心当たりがあれば、けんかしていない静かな時間にこそ、ぎゅっと抱きしめて声をかけてみてください。
「一人ずつと向き合う5分」を意識するだけで、けんかの回数が減ることはよくあります。満たされている子は、けんかで気を引く必要がなくなるからです。

環境を整えるだけで減るけんかもある

声かけの前に、そもそもの「けんかのタネ」を減らすのも立派な作戦です。
これは保育園でもよくやっていた工夫だったりします。

・取り合いになるおもちゃは、同じものを2つ用意する
・「これはお兄ちゃんの」「これは妹ちゃんの」と所有をはっきりさせる
・お菓子は最初から分けて、それぞれのお皿に乗せる

たったこれだけで、火種そのものが消えることがあります。
「ゆずり合いを教えなきゃ」と気負わなくて大丈夫。まずは揉めにくい環境を整えてあげるほうが、お互いに笑顔でいられたりします。一日じゅう一緒で特にけんかが増える夏休みは、夏休みの兄弟げんかを減らす声かけ6選|親が疲れない対応方法で季節ならではの工夫をまとめているので、合わせて読んでみてくださいね。

親が完璧な仲裁をしなくてもいい

最後に、いちばん大事なことを。
すべてのけんかに、完璧に対応しようとしなくて大丈夫です。

正直、夕飯の用意で手が離せないときに、毎回しゃがんで実況中継なんてできません。
そういうときは「二人で決めてね、ママは応援してる」と声をかけて、見守るだけでもう100点です。

親が一歩引くことで、子どもたちは「自分たちで何とかする」力を伸ばしていきます。
けんかを全部止めるのがゴールじゃなくて、けんかしても自分たちで仲直りできる関係を育てるのがゴールなんです。そう思うと、ちょっと肩の力が抜けませんか。

毎日のけんかがつらいときは、声かけのテクニックを足す前に「かまってサイン」「環境」「親の力みすぎ」の3つを見直してみてください。原因のほうが消えれば、けんかは自然と減っていきます。テクニックより先に、土台を整えるイメージです。

まとめ・兄弟げんかは、仲良くなるための練習

まとめ・兄弟げんかは、仲良くなるための練習

毎日の兄弟げんか、本当におつかれさまです。
あの泣き声の応酬の中で、それでも子どもたちと向き合おうとしているあなたは、もう十分すぎるくらいがんばっています。

けんかは、子どもが人との関わり方を学んでいる最中の、大切なプロセスです。
親が裁判官をやめて、気持ちをそろえる手伝いをするだけで、けんかは「困りごと」から「成長のチャンス」に変わっていきます。

この記事のまとめ
  1. 兄弟げんかは悪いことではなく、人間関係を学ぶ大切な練習の場
  2. 「どっちが悪い」「お兄ちゃんなんだから」は逆効果になりやすい
  3. 安全確保→気持ちの実況中継→問いかけ→ほめる→ふりかえりの5ステップ
  4. けんかが増えたら「かまってサイン」「環境」「親の力みすぎ」を見直す
  5. すべてに完璧対応しなくてOK。自分たちで仲直りできる関係を育てるのがゴール

今夜けんかが起きたら、まずは深呼吸をひとつ。
そして「二人とも使いたかったんだね」と、両方の気持ちをそっと言葉にしてみてください。それだけで、いつもと違う空気が流れるはずです。

けんかの絶えないおうちが、少しずつ「ケンカしても、ちゃんと仲直りできるおうち」に。
そんな毎日を、あなたとお子さんのそばで願っています。

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